高橋りかのシニカルな占い論:第4回
こんにちは。タロットリーダーの高橋りかです。
たまに見る占い師へのコメントで、「占いができるんなら自分の未来も見れるんでしょ?だったら大成功してるよね」というものがあります。
ええ、言いたいことはわかります。当たる占いができるんならまず自分に使ってるはずでしょっ?!て思うんですよね。
皆さんご存知だと思いますが、占い師がみんな大金持ちかっていうとそんなことは全然ありません。むしろ、いわゆる普通の幸せを全て掴んでいる人は少ない印象があります。
今回のコラムでは、幸せそうにはとても見えない占い師の占いは信用できるのか?という疑問について考えてみます。
占い師さんにはいろんなタイプの人がいます
世の中にはいろんなタイプの占い師さんがいます。
自分の恋愛やキャリアアップの経験を活かして占いをするキラキラ系の占い師さんは、コンサルタントのように自分の個性を強くアピールし、ご自身の成功体験を元にアドバイスをされているようです。その先生に惚れこみ、生き方に憧れを抱いてる相談者さんにはピッタリですね。
また、占いが大好きで、たくさんの占術を深く勉強している先生は研究者タイプの占い師さんといえるかもしれません。中には少し話が苦手なコミュ障っぽい先生もいらっしゃいますが、研究熱心さは群を抜いています。占い自体が好きで、特に未来を予測してもらうのに興味がある方にオススメできると思います。
いろんなものと占いをコラボして活動している先生も多くいらっしゃいますが(アロマとか、カラーとか)、特に自己啓発とは結びつきやすいです。「引き寄せの法則」などの人生を変える系の熱いメッセージをブログで発信している先生も多く見られますね。占った良い結果を現実にするために、引き寄せの力を活用するのは効果的だと私も思います。
私は・・・、超現実的サブカル系カウンセリング占い師っていうところでしょうか。
普通の幸せって何だろう?
では、世間一般で言う「普通の、人並みの幸せ」ってなんでしょう?
社会の状況や家族の形が変わっても、昔と同じく、女の人の場合は
結婚して
子供を産んで
仲のいい家庭を作って
中流階級以上の生活レベルを守る。
その上、できたら
自分自身でも安定的な比較的高収入を得て
社会とつながり続け、自己実現していく。
こんな課題も出てきました。
こう考えると、普通の幸せのハードルってめちゃくちゃ上がっていますね。
占い師は上記のような「人並みの幸せ」を揃えていたり、いわゆる人生の正しいレールに乗って生きてきた人は少ないです。でも、もはや人並みの幸せって、実体がないような気がしませんか?
人の幸せの形は本当に様々です。誰かにとってはめちゃくちゃ幸せなことも、誰かにとっては拷問でしかないこともある。これだけいろんな生き方を選べる時代では、自分のフツーと他人のフツーはイコールではないんですよね。
実は幸せに生きている占い師たち
意外かもしれませんが、全ての占い師は幸せです。
自分が選んだ「占い」という仕事を、お客さんに提供できている。その喜びは何物にも代えがたいものです。少なくともその点で、全ての占い師は「幸せな人生」を生きているといえるでしょう。
今の時代の占い師に求められることは、あらゆる人の心や価値観に寄り添い、多様な幸せの形を想像し理解することだと思います。自分の価値観を押し付けたり、世間一般の人並みの幸せに合わせてアドバイスしたりするのは、もう古いんじゃないかな~?と考えている高橋です。その人オリジナルの幸せを探り、それを掴むお手伝いをすることが、占いというジャンルを超えて私がやりたいことです。
いろんな幸せの形があり、全然違う人生の人たちがそれぞれを面白がって生きている社会、そんな将来が来たらいいな~と日々想像しています。
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