【生き方本】持たない幸福論―ゆるさが生きる強さを生み出す


こんにちは。働き方を考えるタロットリーダー、高橋です。
Tbooks下北沢の店主でもあります。

世の中に働き方や生き方の本は星の数ほどありますが、私が最も影響を受けた本は、
phaさんの持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られないです。

Tbooks下北沢でももちろんお取り扱いしていて、今までたくさんの人にオススメしてきました。ストレートに言うと今の私の生き方に一番影響を与えている本です。

なんか薄っぺらい言い方かもしれないんですけど・・・
読んだら、とにかく生きるのが楽になりました。
「これでいいじゃん」って、文字通り肩の力がスゥっと抜けた。

著者のphaさんは「元日本一有名なニート」で、京大卒のエリートでありながら新卒で勤めた会社を短期間で辞め、シェアハウス運営や文章執筆など独自の生き方をしている方です。

phaさんの生き方に憧れる、真似したい!のではなく(phaさんのようには生きられないです・・・笑)考え方に強烈に惹かれています。
生活のスタイルから働き方から人づきあいなどありとあらゆること、
私の根っこの部分が無意識で影響を受けているみたいで。

今回この記事を書くために久々にじっくり読み返したのですが、今の私が当たり前に感じていることが、この本にたくさん載っていました。忘れているけど、ここが私の気づきの始まりだったんだ!と再認識。

phaさんの語り口はごくごくソフトで全く押し付けないけれど、たくさんの本から得た知識が集約されているので(巻末の参考文献の豊富さといったら!)、すごい説得力があるのです。

一冊の本の中で染みるポイントが無数にありますが、phaさんは同じことを言い方を変えて繰り返し伝えています。だからとてもわかりやすくて読みやすい本です。

「持たない」幸福論っていうタイトルから、できるだけミニマムに生きることを推奨してそうですが、そうではありません。

持ってもいいし、持たなくてもいい。
自分がいいと思う方が正解だよ
、というゆるさがあります。
そして「自分の心地よさ」が実は一番生きる強さをくれるのです。

今回の記事では少しでもこの本の魅力やエッセンスが伝わればいいなと願いを込め、まとめてみます。phaさんの言葉を伝えたいので引用多めなのをお許しください。

生きにくさの原因

「なんでこんなにみんなしんどそうなんだろう?」
冒頭でphaさんはそう問いかけます。

会社で働けなくてつらい、薄給なのに仕事がキツくてつらい、職が見つからなくてつらい、収入が不安定で人生の先行きが見えなくてつらい、お金がなくて生活が苦しくてつらい、結婚したいけれど相手が見つからなくてつらい、結婚したけどうまくいってなくてつらい、子育てで疲れ果ててつらい、親の介護の負担が大きくてつらい、家族と仲が悪くてつらい、自分が抱えている病気でつらい

人によって辛い理由はそれぞれ違うけれど、どうしてこんなにみんなしんどそうなんだろうか?と考えた時に、

  • 正しさに囚われている
  • 何でも自由すぎる

という原因があるのではないでしょうか。

正しさに囚われている

今の日本で生きるのがつらい人が多い原因は、単純にお金がないとかいう問題より、社会を取り巻いている意識や価値観の問題が大きいと思う。今の社会では、生きていると常に外から内からプレッシャーをかけられているように感じる。

ちゃんと就職しなさい、ちゃんと働きなさい、何歳までに結婚して子供を作らないと負け組、仕事も家庭も子育ても大人なら完ぺきにこなせて当たり前、みたいな、様々なプレッシャーを、外から感じるだけではなく自分自身も生み出してしまっているのです。

こういう「普通」とされている生き方モデルってすごく高いところに設定されている
それなのに真面目にやってれば普通にこなせるでしょ~、できなかったらアウトサイダーみたいな空気がいまだに、特に我々の親世代くらいに蔓延っているのです。

でも、親の世代とは時代が違う。

親の世代とはかなり違う社会を生きることになる。そんな時代では、昔からある伝統的な生き方や自分の親の世代の生き方をそのままなぞってもうまくいかない。一人ひとりが自分で生き方を考えて模索しながら生きていくしかないのだ。

多くの人が普通にこなせないものを「普通の理想像」としてしまっているから、みんなその理想と現実のギャップで苦しむのだ。

価値観というものは本当はもっと多様なものだし、生き方というのはいろんな方向に広く開かれている。もっといろんな生き方があってもいいはずだ。

「普通」が当たり前だった時代とは状況が様変わりしているから、時代に合わせて生き方を変えることは必須。状況が変化しているのにとにかく伝統的な生き方が一番!とやるからつらくなる。
だからこれからの時代、価値観の多様性を認め合うことってすごく大事です。

そして、「普通」がつらくて向いていないと感じた人は、逃げてもいいんです。

いわゆる「真っ当な」生き方は、世界にたくさんある生き方パターンの一つでしかないし、そのルートが向いていない人は無理にそれを目指す必要はない。自分に合わない場所で苦しむよりはそこから逃げてもうちょっと自分が楽にいられる場所を探せばいい。世の中に生きる場所は無数にある。

私はいわゆる一つの会社を勤めあげる「真っ当な」生き方が向いていないと端から気づいていたので、新卒の時からかなり変わった経歴です。今もいろんな仕事をやっています。たまに「真っ当な」人から変な目で見られることもありますけど、毎日すごく楽しくて幸せです。

何でも自由すぎる

「生きるのがつらい人が多い時代だ」ということを最初に書いたけれど、僕はそれと同時に『今は今までの歴史の中で一番なんでもできる自由な時代だ」ということも思っている。

今は社会状況が変わってしまって、会社も家族もイエもムラも、完全になくなったわけじゃないけれど、人の生き方を包括的に支えてくれるような強い力を失ってしまった。だから今は大きな価値観に頼るのではなくて自分の頭で一つひとつのことを考えて生き方を設計していかないといけなくなった。

自由って自己責任が強いから、自分で決めるのが苦手な人には結構きついんですよね。
「ある程度の」自由が人が一番楽に生きられると思います。

人はやることが完全に決められているとそこから逃げたくなるけど、全くやることが決められていないとそれはそれで途方に暮れてしまう。

何もしないのでもなく全てが決められているのでもなく、ある程度未知で新鮮さを感じる状況の中で、自分で考えて判断して選択して行動していきたい。そして何か自分を取り囲んでいる世界に影響や変化を与えて、自分が世界に影響を与えられるという実感を得たい。

自由な選択ができる中で後悔しないようにするためには、自分の感覚を大事にしましょう。自分の感覚を大事にすることは、本書の中でも繰り返されているポイントです。

生きるにおいて本当に大事なこと

phaさんは、生きるにおいて本当に大事なことは

  • 他者とのつながり
  • 自分なりの感覚を持つ

この二つだと考えているようです。

他者とのつながり

社会の中に自分の居場所を確保することが大事。仕事や会社や家族やお金はその繋がりを持つためのツールの一つに過ぎない。

人間は自分だけでは自分の行動に意味を与えるのが難しい。ある程度「人に認めてもらう」ということがないと、自分がやっていることを「むなしい……」とか「寂しい……」と感じてしまう。

人間は、自分のやっていることを他人に認めてもらえるとむなしさから遠ざかりやすい。
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働くというのはむなしさから逃れる手段として昔から一番よく選ばれる効果的な手段だ。

人間が人生の中でやることって結局、大体七割くらいは「居場所を作るため」の行動じゃないかと思う。
居場所というのは「安心して居られる場所」「自分はここにいてもいいんだと思えるような場所」のことだ。

phaさんは元ニートですし、人付き合いが苦手なのかな?というイメージを持っていたのですが、そんなことありません、すごく人間が好きな方だと思います。

人が好きだから人とのつながりや居場所作りを大事にしていて、幹事やシェアオフィス運営もするし、楽しさを見出せるんでしょう。
でもきっちりじゃなくてゆるくマイペースっていうところが、らしくていいです。

本書にはphaさんの「居場所の作り方や仲間の集め方のコツの十項目」が載っていますので、とても参考になりますよ。

私も人が集まる場を作るのが好きなのですごく共感しました。
けど、人が苦手な人、一人でいるのが好きな人もいますよね。
そういう人は「人とのつながりを全部切らない」くらいで考えるといいと思います。

自分なりの感覚を持つ

自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかをちゃんと把握する

周りは関係なく、自分なりの価値観を持つということです。

生きるのが苦しくなったときは、世間の価値観や周りの意見にとらわれずに「自分が何を好きか」という感覚をしっかり持つことが大事だ。

それぞれの人によって何によって幸せを感じるかが偏っているから、それがその人の個性にもなるし生きる意味にも繋がるんだろう。そして有限な人生の中で、多種多様な「生きる意味の根拠」の中から自分が何によって幸せを得られるかをきちんと探すことが生きるということなのだと思う。

「幸せ」とか「意味」を感じられる手がかりになりそうなものはなんでもいいから利用して自分がうまく生きられる世界を作り上げればいい。
たくさんある「生きる意味の根拠」からそれぞれの人間が何を選ぶかが違うということが、この世界に多様性をもたらして、世界を複雑で面白くしているのだと思う。

時計やカレンダーばかり気にするのではなくて、自分のペース、自分なりの時間の過ごし方を見失わないようにしよう。「自分は何によって時間を忘れるような経験をできるか?」という問題について人生のある段階で考えて探して見つけ出しておけば、その後は時間やお金に追い詰められすぎずに人生を過ごせるんじゃないかと思う。

自分がどう感じているか、心の声に耳を澄ませてみましょう。
意外と自分がどう感じているか分かっていないことって多いんです。
嫌な気持ちに蓋をしていたり、見ないふりをしていたり、していませんか。

生きやすくなるヒント

知識は人を自由にする

「こんな生き方やこんな考えもありなんだ」という選択肢の多さを紹介することで、この社会に漂っている「人間はこう生きるべきだ」という規範意識のプレッシャーを少し弱らせて、みんなが自分自身の生き方にも他人の生き方にも少しだけ寛容になって、生きることの窮屈さが少しマシになればいいなと思いこの本を書いた。

「本に書いてあるようなちょっと難しい知識は現実の生活と切り離されたものではなくて、知識と現実は繋がっていて、知識は人生を変えるし社会を変える」ということだと思う。

知識は人を自由にする。全くその通りで、だから本を読むのって楽しいんですよね。

いろんな知識を取り入れながら、共感できたりできなかったり、いろいろ想いを馳せたりすることが、自分の頭で考えるきっかけになります。
そこから自分のいいな、と思うものを集めて「自分の価値観」にしていけばいい

多くの行動は「暇潰し」

多くの人の本当の行動の目的は、「暇潰し」というか「何もしていないと不安だからなんでもいいから何かをやっておく」くらいのものだ。

よく働く人というのは、一つの仕事をこなしたと思ったらまたどこかから新しい仕事を次々と見つけてきて常に忙しく動き続けてたりするけれど、それはまあやったほうがいいけどやらなくてもそんなに問題が起きるものではない、という程度のものであることも多い。だったら、それをやるかどうかはあくまで個人の趣味の問題だ。

結構人間が人生でやっていることは、どこにも繋がっていない「閉」ボタンを押しているのと同じような、やってもやらなくてもそんなに変わらないようなことが多い気がする。それが無意味だとか悪いと言いたいわけじゃない。なんでもいいから何かをやって、それで何かやった気になって満足する、ということの繰り返しが人生なんだと思うし、それが楽しくやれていれば問題ないだろう。

人間が何かをするのは、何もしていないということに耐えられないから何かをしているという場合が結構ある。

これは斬新だな~と思いました。
確かに大きく人生をとらえると、いろんなことって死ぬまでの暇つぶしかもしれない。

何かに責任感や使命感を持って取り組むことも大事だけど、同時に「宇宙全体で見たらそんなに意味のない行為」であることも知っていると、変に硬くなりすぎず軽やかに動ける気がする。

本当にやらなければいけないことは、ない

「本当にやらなければいけないこと」というのは存在しなくて、ただの幻想に過ぎない。人間は何かをやっていないと気が狂う生き物だから、そういうのがあると思いたいだけだ。

「やること」というのはそれをやること自体が「目的」であって、「手段」ではないのだと思う。そこを取り違えてしまうと、何年間も一生懸命頑張って目的を達成した途端に、次に何をやったらいいか全く分からなくなってしまって虚脱感に包まれるという、「燃え尽き」状態になってしまったりする。本当は「目的」はどうでもよくて、そこに至るまでの「過程」こそが大事だったのだ。

「過程」が大事なの、すごくよくわかります。
私も過程こそ楽しんじゃうタイプ。
例えどうしても得たい結果があっても過程がつまらなすぎたら、私はやるのが嫌になります。だって結果は一瞬だけど過程は時間がかかるものだから。

体調に敏感になる

何もしたくないときはひたすら何もしないのがいい。無理して何かをしようとしてはいけない。ひたすら何週間も何か月もずっと何もしないでいると、そのうち自然に退屈してきて自分から何かをやりたくなってくるものだ。疲れたときや不安なときはゆっくり休むのが大事だ。大抵の悩みごとは休息を十分にとれば半分くらい解決する。

大体、幸せだとか不幸だとかはかなり体調とか気分に左右されるものだ。

できるだけ嫌なことをやらずに生きるための指針としては、体調に敏感になるといいと思う。
体はものを感じたり考えたりするベースであり、危険を察知するアンテナだ。

phaさんといえばTwitterでのだるめのツイートが有名ですが、なんでだるさを重視しているかというと、自分にとってあまり良くないことをやっていると大抵体調が悪くなるからなんだそうです。

確かに自分の本当の想いって理解できないことも多いけど、体調の変化はわかりやすい。体は心の状態をも表すので、体調の変化に敏感になることで自分の気持ちの変化もわかる

人と適性の距離を保つ

他人と自分を比べるということはあまり意味がないと思うのだ。僕は、自分と自分以外の人間とは、イヌとかネコとかヤギみたいに違う生き物だと思っている。
種類の違う別の生き物と自分を比べて勝ったとか負けたとかやることは意味がない。

自分一人だけで周りと違う価値観を持って生きるのも孤独でキツいので、自分とある程度価値観が近い仲間や友人を持つことも必要だ。

合わない人や合わない場所に無理に頑張って合わせる必要はない。距離を取って「棲み分け」をするのが一番良い。

誰かと共存できるかどうかというのは距離に左右されるところが大きい。ちょっと苦手な相手でも月に一回会うくらいなら友好的に話せたりするし、気の合う相手でも長時間ずっと一緒にいるとイライラしてきたりもする。棲み分けをするというのは他人と適切な距離を取るということだ。

自分と合わない人とどう付き合うか。
これは私にとってとても重大な問題でした。
私は合うと感じる人・合わないと感じる人がきっぱり分かれてしまうたちだからです。

相手の生き方を否定せず、棲み分ける。
一人ひとりとちょうどいい距離感をみつける。

相手を尊重しつつ自分も否定しないことって簡単なようで難しかったから、特に響いた部分です。

この本が好きすぎて愛が溢れてしまいます。他の記事よりだいぶ長文になってしまいましたが、これでもかなり短くしました・・・。
家族」「働き方」「お金」は次回に続きます。

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